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情報技術セクター② 定点観測しているポイント

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前回のコラム でもお伝えしたように、現代の資産運用において、情報技術セクターへの理解は避けて通れない重要な要素となっています。今回は、 情報技術セクター全体の 株価に対する評価基準 に絞って記します。 文責: 横尾 龍 2025年7月29日 優れている分だけ、評価が低下する余地が存在している 2010年を起点として現在に至るまでの「広義の情報技術セクター」の利益成長率は概ね年15%と極めて高い水準を維持し続けています。 継続的に高い成長を維持している企業は一般に将来の利益を見越して現在の株価が高く評価されるため、当然に情報技術セクターの予想PER(株価収益率)は普遍的な株式市場全体の平均値と比較して明らかに高い水準にあります。 このことは、利益が成長鈍化ないしは減少する場合、評価の低下による株価下落が起こる相応の余地が、恒常的に存在していることを示します。換言すると、 成長の終焉がもたらす株価への影響は停滞ではなく、大きな下落とその後の停滞である と認識しておく必要があります。 定点観測しているポイント このようなリスクを踏まえ、私は以下の評価基準に基づいて、常に情報技術セクター全体の株価に対する現状認識を皆様にお伝えしています。現状認識とは、単なる割高・割安の判断だけでなく、成長見通し、市場が意識している要素とその正誤、そしてそこから導き出される売買や保有継続の是非までを含みます。 私が特に重視しているのは、以下の3つの要素です。 代表企業の予想PERと過去平均の比較 : 「広義の情報技術セクター」を代表する主要企業の予想PERを個別に確認し、それぞれの企業の過去における平均的なPERと比較することで、現在の株価が相対的にどのような水準にあるかを把握します。 予想増益率とその変化 : それらの企業群全体の予想増益率と、直近6カ月間におけるその予想の変化を注視します。増益率の加速や減速、あるいは下方修正といった変化は、セクター全体の成長見通しに大きな影響を与えるためです。 NASDAQ100の対数チャート分析 : NASDAQ100は、情報技術セクターを強く反映する指数です。この指数のチャートを対数で表示し、「同指数において15%成長が続いていく場合」に、過去に割高・割安がどのように繰り返されてきたかを詳細に分析します。 NASDAQ100 対数チャートと成長軌...

情報技術セクター① その把握は、もはや不可欠

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現代の 資産運用において、 情報技術(IT)セクターへの理解 は避けて通れない重要な要素となっています。なぜなら、世界の 企業収益 成長を牽引するセクターであり、 世界の 企業収益においても世界の株式時価総額においても占める ウェイトが高く、かつそのウェイトが拡大中であるからです。 文責: 横尾 龍 2025年7月29日 イノベーションが実現してきた 利益成長の 継続 下の図はS&P500のうち、情報技術セクターのグラフです。青線が示すように、情報技術セクターは長年にわたり 一定かつ高いペースで利益成長を続けています。 (青線は予想一株利益に一定の倍数をかけたもので、各線が株価収益率10倍、20倍、30倍、40倍を表しています) 金利の上下、国際関係、景気の好悪、半導体の好不況といった外部環境の大きな変化が連続する中で、個別企業ではなくセクター全体としてこのように持続的な利益成長を遂げている事実は、 セクターにおいて絶え間ないイノベーションが続いている ことの証左であると認識します。 出典:Yardeni Research 全世界株式であろうと、S&P500であろうと 一般的な分類における「情報技術セクター」に含まれていない企業の中にも、実質的に情報技術をコアサービスとして需要を拡大している企業が多くあります。「広義の情報技術セクター」と呼ぶべき企業群です。 例えば、Google、Meta Platforms、Netflix(以上は「コミュニケーションサービス」)、Amazon(「一般消費財」)などがこれにあたります。彼らもまた、「情報技術セクター」と同様に継続的かつ高いペースの利益成長を続けています。 一方で、「広義の情報技術セクター」を除く世界の企業収益全体はそのように高い成長を遂げてはいませんので、世界の企業収益全体に占める「広義の情報技術セクター」のウェイトは年々高まり続けています。 このため、世界の株式市場時価総額全体に占めるウェイトもまた、当然に高まり続けています。 以上のことから、全世界株式に投資しようと、S&P500に投資しようと、運用成果に最も大きな影響を与える要素はマクロ経済動向ではなく、 「広義の情報技術セクター」の業績動向であると言えます。 何を把握すべきか では、「広義の情報技術セクター」の業績動向についての意見はど...